酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

2004-10-01から1ヶ月間の記事一覧

マンガの深読み、大人読み作者: 夏目房之介出版社/メーカー: イースト・プレス発売日: 2004/09/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 26回この商品を含むブログ (47件) を見る

全部で3部構成になっている本書は、夏目氏が様々な媒体に発表されたものを編集、出版したものです。なかなかの労作であることはわかるのですが、近年の夏目氏のマンガ評論は私にとっては少々読みにくいものになっています。きっと実作者でもある夏目氏の見…

ママに捧げる犯罪 (ハヤカワ・ミステリ 846) ハヤカワ・ミステリ 846

ヘンリイ・スレッサー (著), アルフレッド・ヒッチコック (編纂), 高橋 泰邦 (翻訳) アメリカの短編小説家スレッサー氏の作品は、ヒッチコック氏が「ヒッチコック劇場」の題材として好んで取り上げています。その縁でこの本もヒッチコック氏が編纂したのでし…

東京湾の夕日

「はてなフォトライフ」を試してみました。 これは「海ほたる」から西の方角を撮影しています(2004/01/03撮影)

火車 (新潮文庫)

宮部みゆき 休職中の刑事の元に、遠縁の若者から持ち込まれた風変わりな依頼。失踪した婚約者を探してくれというその依頼は、調査が進むにつれてますます謎を深めていきます。以前短編集「返事はいらない」を読んだときには、ところどころ強引な展開を感じる…

小投資者

一昨日は米国から来た友人と、夕食を食べたのですが、そのとき同伴してきた友人の奥さん(白人女性)が着ていたTシャツに思わず目を吸い寄せられました。どこで買ったのかと聞くと、米国の住まいの近くのショッピングモールでということ。基本的に日本的な…

うまい日本酒はどこにある?

増田 晶文 ここ二十年来、年々売上高が減少している日本酒市場にたいして、「汎日本酒主義者」「日本酒原理主義者」を自認する著者が切り込んだ本です。日本酒の衰退の要因を、探るべく、多くの蔵元、流通、飲食店、消費者たちの行動を追い、インタビューを…

ある本

ある著者(未発売) まあ、わけのわからない紹介ですが、本日は知り合いが来春の出版を目指しているある小説の原稿を読ませていただきました(原稿用紙300枚ほど)。僭越ながらいくつかの感想なども述べました。ということで、市販の本を読むことができま…

語り女たち

北村 薫 久しぶりの北村薫氏です。この本はミステリではなく、主人公に対して様々な女性が不思議な話を語るという趣向です。全部で17編収録されています。ささやかなしかし飛び切りの「謎」たち。短編集「水に眠る (文春文庫)」が好きな人ならば、きっとこ…

<不良>のための文章術 NHKブックス

永江 朗 (ASIN:4140910054) 文芸としての文章ではなく、伝達のための文章を書くための指南書としては、いままで「理科系の作文技術」(木下是雄)ASIN:4121006240、「日本語の作文技術」(本田勝一)ASIN:4022608080、といった本がありました(他にもあると…

いま、会いにゆきます

この日読んだのは、現在ベストセラーになっている「いま、会いにゆきます - 市川 拓司 (ASIN:409386117X)」ではなくて、それを元に描かれた高田晴彦のコミック版。小学館のビッグコミックスペリオールで数回に渡って連載されたものです(映画との連動企画な…

尾崎浩司氏の、グラスの楽しみ他

都内で夕方開催された「バー・ラジオ」のオーナー尾崎氏による、「生活の中のグラスの楽しみ方」教室に参加。地下に座っていたのだが、途中何回か比較的大き目の地震を感じる(あとで、新潟の地震だったことがわかる)。 勉強会が終わった後、広尾「ヘルムス…

電脳血風録

勝谷 誠彦 (ASIN:4822244180) 「日経パソコン」に連載されている同名の連載記事を単行本化したもの。内容としてはアナログ文化人だった勝谷氏が、段々電脳生活に目覚めて、デジタル猿になるまでの軌跡といったところでしょうか(本書前書きから翻案)。まあ…

返事はいらない 新潮文庫

宮部 みゆき (ASIN:4101369135) 宮部みゆき氏の作品を読むのは初めてでした。なにから読んでみようかと思いながら、この初期の短編が収録されている文庫本を選んでみました。 一般的に「ハートウォーミングストーリー」という属性で呼ばれるらしい宮部氏の作…

ウイスキー中に糖尿病合併症の予防因子が存在する可能性

ウィスキー好きには朗報(笑)。 サントリーのニュースリリースによれば。(1) 適度な飲酒習慣が2型糖尿病の悪化を抑制し、(2) 特にウィスキーの中には糖尿病合併症を抑制する因子があるという研究結果が出たそうです。 この結果は日本糖尿病合併症学会(200…

The Whisky Distilleries of the United Kingdom

Alfred Barnard (著), Richard Joynson (序論) (ASIN:1841582662) 素晴らしい本です。初版が出版されたのが1887年。それから100年以上もほぼ同じ内容で出版され続けているというのがまず驚きです。私が入手したものは2003年に重版されたものでし…

笹吟@代々木上原

本日は迫り来る台風23号をものともせず、 nuremochi さん主催の、飲み会に参加させていただきました。多彩なメンバーが参加して、楽しいひと時を過ごさせていただきました。有難うございます。お店は創作和食の店で、日本酒も充実していました。

Talby by au

au design project 第3弾の、噂のTalbyをWPC EXPO 2004で見ることができました。現在使用中の INFOBAR に比べて、ネットワークのアクセス速度はあまり変わりませんでしたが、ローカルにきびきび動作するのは好感がもてます。少し迷っていましたが、発売にな…

翻訳はいかにすべきか 岩波新書 新赤版 (652)

柳瀬 尚紀 (ASIN:4004306523) ジェームス・ジョイスの翻訳で有名な柳瀬氏による「翻訳家の実践の苦闘記」です。安直な翻訳のノウハウ本というわけではなく、七転八倒の苦しみと巧い翻訳が仕上がったときの充実感を、さまざまな実例を通して伝えてくれる本だ…

臨機応答・変問自在―森助教授VS理系大学生 集英社新書 (0088)

森 博嗣 (ASIN:4087200884) 国立N大学建築学科の助教授でもある森氏は、学生から質問を集め、それをワープロに打ち直しながら簡単な答を添えて配り、解説をするとう講義を繰り返しているそうです。試験はせずに、質問の良し悪しで成績をつけているという話…

「宵待草」は本来「まつよいぐさ」だったが、 竹久夢二が間違えて(?)宵待草という詞を作ったため、 人口に膾炙したそうな

ごくらくちんみ

杉浦 日向子 (ASIN:4104259020) 青ムロくさや、たたみいわし、とうふよう、さなぎ、またたび、がん漬け、ふきみそ、ふぐこぬかづけ、うばい、からすみ…まだまだ続く酒の肴たち。杉浦日向子氏6年ぶりの新作はこのようなおいしそうな題材が60余。 この本が…