酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

落葉松 - 【北原白秋】  

からまつの林を過ぎて、 からまつをしみじみと見き。 からまつはさびしかりけり。 たびゆくはさびしかりけり。からまつの林を出でて、 からまつの林に入りぬ。 からまつの林に入りて、 また細く道はつづけり。からまつの林の奥も、 わが通る道はありけり。 …

日常生活の思わぬ場所で出会い、何らかの印象に残った詩歌を、時折備忘録代わりにここに記すことにします。本の紹介と違って、解説などができるわけではありませんので、単にその詩歌そのものを作品名、作者名と共に示すだけにしたいと思います(単なる手抜…

Googleストラップ欲しい!

12/07 追記:キャンペーンにお付き合いしてみましょう。

Google AdSense モジュール

試しに設定してみました。表示される広告はどのように決定されているのでしょうかね(実は、よくわかっていない)。なぜか今は外為の広告ばかりがでるのですが…

物語消滅論―キャラクター化する「私」、イデオロギー化する「物語」 (角川oneテーマ21)

大塚英志(著) 大塚英志氏の問題意識は、イデオロギーが力を失った後に、「物語」が世界をドライブする傾向についての危惧と、その分析です。イデオロギーによる指導原理の崩壊後に、なんだか世界が単純化しているような気がする(今回の「イラク戦争」なぞ…

いきいきする仕事とやる気のつくり方―幸せなITパーソンになるための

羽生章洋(著) Seaser プロジェクトのオーガナイザーの一人でもある、羽生章洋さんの「仕事の心得帖」。一言で言うならば、読むコーチングですね。何のために働くのかという話から始まり、どんな困難な事態でも、あきらめず問題を自分の扱える範囲に分解し…

本日で46歳に…

亜細亜、骨董仕入れ旅

島津 法樹 (著) これまた面白いノンフィクションです。著者は骨董商なのですが、インド、ネパール、スリランカ、その他のアジア各域を縦横無尽に飛び回りながら、詐欺師スレスレの面々と息のつまるような心理戦を展開したり、マハラジャの城で現実離れした当…

金子みすゞ こころの宇宙―21世紀へのまなざし その生涯と作品 (ニュートンプレス選書)

金子みすゞ こころの宇宙―21世紀へのまなざし その生涯と作品 (ニュートンプレス選書)作者:矢崎 節夫メディア: 単行本矢崎 節夫 (著) 大正末期、童謡の世界に彗星のように登場し、数百の詩と幼い娘を残し早世した天才詩人金子みすゞ。その作品は歴史の中に長…

東海林さだおの味わい方

東海林さだお(著)、南伸坊(編) 日常生活を愉快に描く名エッセイストの東海林さだお氏の既刊単行本49冊の中から、食に関する簡潔な定義だけを抜き出して並べた、辞書のような本です。まさに美味しいところだけを抜き出した贅沢な内容。この手の本の常と…

起業・企画・営業・雑談のネタは日常の諦めている不便利から

田口 元(著) 海外のビジネスアイデアを紹介するサイト『百式』の人気コーナー、『起業のネタは諦めている不便利から』に寄せられた投稿から150のアイデアを抜粋した本です。考えるネタが必要な際のヒントとして利用できるのではないでしょうか。 アイデ…

リアル (4)

井上雄彦(著) 「スラムダンク」、「バガボンド」などの作品で有名な井上氏の描く「車椅子バスケットボール」の世界。1から3巻までは主人公の道春とそれを取り巻く登場人物達の配置と描写に費やされていました。ここまでの巻で突出した才能を持つ短距離走…

Seasar のからさわぎ 2004 @ 東京 final

最近注目を集めている DI (dependency injection) container の一つ Seasar に関する集会に参加。現在次々に面白いプロジェクトが関連して立ち上がっており、いずれも興味深くしかも実用的です。 日本の Apache プロジェクトに成長する可能性も大であると思…

ここにないもの―新哲学対話

野矢茂樹(著) いとう瞳(絵) 哲学者である野矢氏の文章に、いとう氏が絵をつけた「哲学絵本」です。といっても絵の部分は抽象的で、特定のキャラクター等が登場するわけではありません。この本は同じ著者による「哲学の謎 (講談社現代新書)」を、さらに易…

キャンティ物語 (幻冬舎文庫)

飯倉に今も残るイタリアンレストラン「キャンティ」は、その最盛期には数多くの有名人や将来有名になる無名の若者が集まる店として有名でした。この本はその「キャンティ」を巡る物語です。オーナー経営者の川添浩史は戦前という時代に、国から派遣された留…

ネットと戦争―9.11からのアメリカ文化 (岩波新書)

青山南(著) 翻訳家でありエッセイストでもある青山南氏が「すばる」に 2000 年の 7 月号から毎月連載しているネット浮遊記「ロスト・オン・ザ・ネット」から 2001 年 9 月 11 日の事件のあとのものをピックアップして構成した本です。まあ全文がネットワー…

酒匂隆雄の為替塾―外国為替の新常識

酒匂隆雄(著) 最近素人投資家の耳にも「外国為替保証金取引」というキーワードが聞こえて来るようになりました。通常の外貨預金は一見利率が良さそうに思えても、実は円から外貨へ、あるいは外貨から円への手数料が高いため、よほど長期の預金でなければ割…

面白い小説を見つけるために (知恵の森文庫)

小林信彦(著) かつて「小説世界のロビンソン」というタイトルで出版されたものを改題し、若干の加筆修正を加えて出版された本。小林信彦氏の読書体験とからめる形で、小説の成立とその面白さを伝えようとする力作です。最初は1984年から1987年にか…

わがソフトウェア人生―SRA会長丸森隆吾

前田義寛(著) 日本の独立系ソフトウェアハウスの草分け SRA の、元社長にして現会長の丸森隆吾氏の伝記です。といっても個人史というよりも、SRA の歴史ひいては日本のソフトウェア産業黎明期の歴史にも力点がおかれている本です。ソフトウェア業界に昔か…