酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

2004-11-01から1ヶ月間の記事一覧

電車男

中野独人(著) 以前ここでも URL を取り上げた「電車男」が単行本化されました。2ch の掲示板上で繰り広げられた「純愛」物語が、ディスプレイではなく紙というメディアに置き換えられたときにどのような印象になるのかなと思いましたが、あまり違和感なく…

知財戦争 (新潮新書)

三宅伸吾 (著) 知的財産権(略して知財)の重要性は、ここでわざわざ取り上げるまでもありませんが、世界の企業活動にますます多大な影響を及ぼすようになっています。この本は現在知財をめぐる状況とその最前線で起きている「戦い」をコンパクトに報告して…

調理場という戦場 ほぼ日ブックス

斉須政雄(著) 糸井重里氏の帯の言葉にもあるように、料理人志望者だけに読ませるのは少し勿体無いような本です。日本でも有数のフレンチレストランと言われる「コート・ドール」オーナーシェフの斉須氏が、その12に及ぶ修行時代と現在経営しているレスト…

あなたを変える「稼ぎ力」養成講座 決算書読みこなし編

渋井真帆(著) 店頭で平積みになっていたのをパラパラとめくって、少し面白そうだったので購入しました。過去にも何冊かこの手の本を読んできましたが、読んでいて「面白い」という感想を抱いたのは初めてでした。この本がユニークなのは財務諸表(貸借対照…

100人の森博嗣 100 MORI Hiroshies (ダ・ヴィンチ・ブックス)

作者: 森博嗣 久しぶりの森博嗣氏の本です(積読の山からやっと引っ張り出した次第)。小説ではなくエッセイ集です。自作品に対するあとがきを集めたもの、書評や本に関するもの、他の作家のために書いた解説を集めたもの、趣味や考え方を述べたものなどなど…

一億三千万人のための小説教室 (岩波新書 新赤版 (786))

高橋源一郎(著) 知人のK氏に薦められて読みました。 世の中には「小説の書き方」という本が沢山ありますが、結局そうした本のおかげで”直接”小説家になれた人はあまりいないのではないでしょうか。凡百の類書と本書の大きな違いは、厳粛な事実、すなわち…

空中ブランコ

奥田 英朗 (著) 「イン・ザ・プール」で登場した破天荒な精神科医「伊良部一郎」が再び登場。相変わらずのハチャメチャぶりで患者を振り回します。この作品で奥田氏は直木賞を受賞したため、読んでいる方も多いことでしょう。さて、今回の犠牲者じゃなかった…

iPod と教材そして…

iPod に英会話教材などを転送して聞くことにすれば便利だろうなと思っていましたが、東京リーガルマインド(LEC)では、教材をロード済みの iPod を提供するサービスを始めたようですね → http://www.lec-jp.com/ipod/ハードディスク音楽プレーヤーには、…

雨にもまけず粗茶一服

松村 栄子(著) 武家茶道坂東巴流(茶道、弓道、剣道)の不肖の後継、友衛遊馬(ともえあすま)は、大学受験をサボってコンサートに行ったことがバレ、「比叡山に送り込んで、根性を叩きなおしてやる!」と激怒する父親(九代目)から逃れて家出を敢行して…

イン・ザ・プール

奥田 英朗 「空中ブランコ」で直木賞を受賞した奥田氏の作品です(本書は「空中ブランコ」以前に出版され、直木賞を受賞しそこなったもの)。何の気なしに読み始めたのですが、登場する精神科医「伊良部」のキャラクターにはまりました。破天荒なはた迷惑さ…

うまい犯罪、しゃれた殺人 〈クラシック・セレクション〉 (ハヤカワ・ミステリ文庫) ハヤカワ・ミステリ 820

ヘンリイ・スレッサー (著), アルフレッド・ヒッチコック (編纂), 高橋 泰邦 他(翻訳) これまた「ヒッチコック劇場」の原作として使われたものを、ヒッチコック氏が編纂した作品集です。さすが厳選されているだけあって、短いながらいずれも面白くあっと驚く…

マイクロソフトのコードにバグはない (Microsoft が思っている限りでは)

PC

>> sigh http://www.unixuser.org/~euske/doc/nobugs-ja/index.html

木下夕爾 花神コレクション〈俳句〉

木下 夕爾 (ASIN:4760290400) 広島の詩人木下夕爾氏(1914-1965)のことを知ったのは最近のことです。金子みすゞにも通じる日常を見つめた素朴な詩が心に残ります。この本は散文詩ではなく句集です。紹介文を新たに書くよりも、本書に収録されている大岡信氏…

謎のギャラリー―こわい部屋 新潮文庫

北村 薫 (編) ASIN:4101373256 北村薫氏の手によるアンソロジーで、表題にもあるように様々な「こわい」話が集められています。といっても安易にお化けが出てきたり、血飛沫が飛んだりというものではなく、あくまで大人の読者を心理的に怖がらせる仕掛けに満…