酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

【本】ダメな文章を達人の文章にする31の方法

簡潔でわかりやすい入門的文章読本

あるところで紹介されて読んでみました。こうした文章読本は色々出ていますが、具体例よりも「論」が長く効果が実感しにくいものが多いような偏見を持っています(すみません)。

もちろん「論」は大切ですので、そうした「論の多いもの」をじっくり腰を据えて読む価値もあると思います。

しかし基本忙しく、身近に文書添削をしてもらえる専門家もいない現代人には、簡潔ですぐにでも応用できる手法も必要です。そのようなときにはこの本の出番です。この本が良いと思った点は、文章を読みやすく、そしてわかりやすくするための具体的な手法を 31 の方法に分けて説明しているところです。

特に若い人なら自分の書く文章をすぐにでも改善できるヒントが沢山載せられていると思います。あと「あなたの書く文章はわかりにくい」と言われているひとにもおすすめできると思います。1時間もかからずに読めてしまうという点もお勧めポイントです(笑)。

書かれている内容は、文章の書き方に気をつけているひとなら一度はどこかで聞いたり、習ったりしたような気がするものかもしれません。しかしまとめて読み直して、そこに書かれた具体例(改善例)を読んだり、世の中の文章に当てはめてみると納得感があります。

Amazon のレビューをみると「基礎的過ぎる」「中高生向き」「初歩の初歩」「目次だけで十分」といった低レビューもあるのですが、あまりにもするすると読めてしまうのでそうした物足りなさを感じてしまうのかもしれません。まあ確かにこの書籍を読んだからといってすぐに「達人」にはならないと思いますのでタイトルは少し盛りすぎですね。