dab pose
勝利の決めポーズ
あるいは、陽気なおふざけポーズ
この dab という言葉を見たのは、とあるコメントの末尾に "...., DAB!" と書いてあったものをみたのが初めてでした。
dab という言葉自身は辞書をひくと、「軽くたたく」とか「そっとたたく」という意味が書いてあるのですが、それではこの文脈では意味が通りません。用例を探していくと
dab at a tear with a tissue
ティッシュで涙をそっとおさえる
というものがありましたが、これは「そっとたたく」の仲間ですね。
もともとみた上記のコメントの文脈の中では特に何かを「おさえる」「たたく」という意味はなさそうです。
そしてもう少し探してみると、"dab pose" という表現に出会いました。
"dab pose" という文字通り「ポーズ」があるのですが、それは上の写真の男の子がとっているような格好です。
両手を斜め上に上げて、前の方の腕の肘の内側に鼻を当てたような格好 ... これが dab pose です。それでそれが何を意味しているのかということなのですが、Wikipedia には以下のような説明がありました。
a gesture of triumph or playfulness
すなわち勝利の決めポーズ、もしくはおどけたポーズということでしょうか。
もともとのコメントの "...DAB!" はおそらく yeah! とか cool! と同様の掛け声だったのかもしれません。
このポーズは 2015年頃から欧米の若者を中心に流行り始めたようですが、ダンスの振付の中にも登場するようです。
スポーツ選手などが、勝利の瞬間などにこの格好をする例が増えているとか。
興味深いことに、上の Wikipedia の中身を読むと、このポーズのルーツは 90年代の日本のアニメから来ていると書いてあります。特にドラゴンボールZの孫悟飯がよくその格好をしていた ... とあるのですが、ドラゴンボールを見ていなかった私にはよくわかりません(笑)。
こういう格好のことなのでしょうかね?
これとは別に、ハシシオイル(大麻から抽出される黄色いオイル)のことも dab と呼ばれることがあるために、ときどき混同されてこのポーズが「麻薬利用」を示唆するものだと非難されることもあるようです。
たとえばサウジアラビアでは、dab pose は麻薬文化を連想させるものとして禁止されているそうで、このようなニュースにもなるようです。
異文化の地では、うかつな格好はできませんね。