the writing on the wall
嫌な予感、不吉な前兆
最初この表現を見たとき、「壁の落書きか?」と思いましたが、それでは意味が通じません。調べてみると、これは「予感、前兆」といった意味なのですが、特に悪い事が起きる場合を意味しているのです。
He could see the writing on the wall months before the business failed.
その事業が駄目になる何ヶ月も前に、彼は良くない予兆に気が付くことができた。
なぜそんな意味になったのかというと、旧約聖書の物語にさかのぼるようです。
Wikipediaの記述より:「ベルシャザールの饗宴」
新バビロニア王ナボニドゥスの子ベルシャザルが、エルサレムの神殿(ソロモン神殿)を破壊し略奪してきた金銀の器を使用して、豪勢な酒宴を開いていたところ、突然人間の手があらわれ壁に謎の文字を書き残した。
この書かれた謎の文字が「滅亡」を予言していたそうなのです。
そこから "the writing on the wall" (壁の上の書き込み)が「不吉な前兆」となったようですね。
なおこの「ベルシャザールの饗宴」は旧約聖書のダニエル書の第5章です。
様々な画家がこのエピソードを絵にしていますが、たとえばレンブラントが描いたこの絵も有名な一枚です。