酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

ライオンと魔女 ナルニア国ものがたり(1)

ライオンと魔女―ナルニア国ものがたり〈1〉 (岩波少年文庫)

ライオンと魔女―ナルニア国ものがたり〈1〉 (岩波少年文庫)

ということで先日「モモ (岩波少年文庫(127))」を読んだおかげで、少しファンタジーが内なるブームになったこともあり、この本に再び手を出してみました。遠い記憶のなかから甦った物語は、やはり子供の頃読んだときとはちがった側面を見せてくれたような気がします。一見単純なシーケンスや善悪の戦いの意味も、いろいろと深読みはできるのですが、子供の頃そんなことも気にせず夢中で読んだ経験もまた貴重なものだったのだと改めて思いました。優れたファンタジーは世界に対して「開かれている」のですね。キリスト教の影響を指摘されるナルニア国物語のシリーズですが、現実世界とあの世が隣り合わせに共存しているケルト神話的世界観も感じます。
ただ翻訳文体は少々古びているなという印象を受けましたが…まあ仕方ないですね。ともあれ引き続き全7巻を読み直してみるつもりです。