酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

宮廷料理人

フリーターが増えている一方。久しぶりに元気な日本人男性の話を聞きました(若い女の子達の活躍はご存知の通り)。このたび700年以上の歴史を誇るハプスブルク宮廷料理のマイスター(名人)になったのが神田真吾さん。八王子出身の29歳の男性です。オーストリア西部チロル州で今月10−15日に行われた国家検定料理マイスター試験にトップで合格しての快挙。もちろん日本人として初めてです。受験には7年以上の実務経験が必要で、かつ一生に一度しか受験が許されないという厳しさ。当然試験はドイツ語で調理の優雅さも審査対象になるという話です。いままで合格した料理人はわずかに450人程度だそうで、合格者がでなかった年もあるということがわかります。
ヨーロッパではマイスターの称号を得た者は、賞賛と尊敬を集めることのできる存在です。日本でのホテル勤務を経て97年にオーストリアに渡り、修行を続けていたご本人は、将来日本に戻り「オーストリア料理の魅力を伝えたい」と語っているそうです。