しのびよるネオ階級社会―“イギリス化”する日本の格差 (平凡社新書)
- 作者: 林信吾
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2005/04
- メディア: 新書
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... 続きは後ほどと書いたのですが、読み終わってみて心に残るものがありませんでした。残念ながら仮定も、論証も、結論も私にはよく理解できません。イギリスの問題点を指摘したいのならより直截的な腑分けと分析をして欲しいところですが、著者自身の日本での子供時代の話が延々と書いてあったりするので、話がよく見えません。
多分(憶測ですが)著者は以下のような論理を展開したかったのだと思います;
(1) イギリスブームだが実際は色々な問題がある
(2) 日本はイギリス化しつつある
(3) だから早晩日本にも問題が起こる
しかし (1) に関しては掘り下げが少なく事実に基づく例証も浅く、(2) の論考も深まっていないように「私には」読めるので、(3) の説得力がなかなか発揮されません。誤読でしょうか。
まあ日本の現状に著者が怒っていることだけはわかりましたけどね。