
- 作者: 斎藤美奈子
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2004/11/10
- メディア: 単行本
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とりあげられる言説には★印がついていて、その言説の「難易度」がわかるようになっています。
★ 思わず失笑を誘う天真爛漫なご発言
★★ ついつい納得させられる粉飾上手なご発言
★★★ いっけん進んで見える油断大敵なご発言
この本の価値は、ともすれば聞き流しがちなちょっとした表現をもとりあげて、それをうまくユーモアとともに語っているところですね。私も随所で苦笑せずにはいられませんでした。我が身を振り返っても★はともかく、★★や★★★レベルの発言ならうっかり言いそうだと思ったからです。
もともと性差の問題そのものがデリケートで、今でも問題視しようとするだけで「なんだ、つまらないことで騒ぎやがって、これだから女はユーモアがわからん」といった反応を招きがちです。
もちろん過剰反応という場合もあると思いますが、その過剰反応を導出した、私たちの現在の意識の多重構造を改めて考えるための良いヒントにもなると思います。