酔眼漂流読書日記

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経営者、15歳に仕事を教える

経営者、15歳に仕事を教える

経営者、15歳に仕事を教える

日本IBM会長の北城氏が、中学生を対象に仕事とは何かを語るという趣向の本です。まあこれまでの北城氏のキャリアもあり、「仕事」といっても大きな組織内での個人の役割や経営者の心構えといった内容が中心です。もちろん内容的には至極「真っ当」なのですが、この内容が予備知識のない中学生に直接理解できるかというと、やはり難しいのではないのでしょうか*1
ということで就職を控えた大学生や、高校生に進路指導をする教師といった方々にむしろお勧めしておきたいと思います。
ただ繰り返しますが、ここで述べられているのは、あくまでも大きな組織の中での仕事人としての姿です。もちろん北城氏もそれは自覚していて、「若者には学校で実際に働いている人の話をどしどし聞かせるべきだ、私の話は組織人としての立場なので、他にもスポーツ選手や、職人といった様々な職業の人たちを呼んで来て、話をしてもらった方が良い」といった主旨の内容を述べています。

*1:勤め人の両親が中学生の子供に話してやるといった使い方ならまだわかってもらえる可能性があると思いますが…