
- 作者: 福元一義
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2009/04/17
- メディア: 新書
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本書に書かれているのは、手塚治虫氏と編集時代に知り合い、やがて漫画家を経て、手塚プロダクションのチーフアシスタントとなった福元氏による、内側からみた手塚治虫氏像です。
手塚氏の業績他は既に何度も書かれ、また映像化もされていますが、年齢も近く作品初期からずっと伴走を続けてきた筆者の証言は、より「血肉の通った」内容のように読めます。
新書版という事もあり、内容はそれほど多くはないのですが、本のちょっとしたエピソードが「神様」ではなく「人間」手塚治虫の顔を垣間見せてくれるようです。
なお手塚治虫とそのチーフアシスタントという組み合わせから、一部の人は「編集王」のマンボ好塚と仙台チーフを思い出すかも知れませんが(笑)、もちろん現実の手塚氏は功成り名遂げてアル中だったりはしませんでした。
それでも死の床から起き上がり「仕事をさせてくれ」と言ったという手塚氏の漫画への執念とは、少しオーバーラップするかも知れませんね。