酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

サラリーマンでも「大家さん」になれる46の秘訣―実践版 利回りがすべてのアパート・マンション経営入門 実日ビジネス

藤山 勇司 (ASIN:4408105473)
明日をも知れぬ零細企業の経営者としては、ときおりこのような本も読んでみるのですが(笑)、やはり自分のあまり馴染みのない世界のノウハウの話は面白いと思いました。色々な事例も、それほど詳しくはありませんが、うなずかせるものが多いです。一見誰でも出来そうな錯覚に陥りそうにもなりますが、やはり中身を冷静に読むと「大家さん」も立派な経営者としてのセンスを要求されるものだなと思えます。まあ現代は一サラリーマンも安穏としてはいられないのですから、多かれ少なかれこのようなセンスは要求されるのですが…。
特にこの本のタイトルを見て「よおしオレも」と考えるサラリーマンの方もいらっしゃるかもしれませんが、立ち上げ時によほどの覚悟と計算がないと経営は回っていきません。特に助走期間からある程度の投資を重ねて、専業大家にたどり着けるか否かは、よほどうまく立ち回らなければ難しく、単に負債を抱えるだけということにもなりかねないと思います。まあこうした本でその気になったら、まずは財務諸表に関する多少の知識を得つつ、様々な事例を勉強し続ける気概があればなんとかなっていくのではないでしょうか。
本筋とは関係ありませんが、本書の内容にはときどき身も蓋もない意見が出てきて苦笑させされます、それは普段はあまり口にしたりしないものというお約束によって、活字では見たり聞いたりすることの少ないことですが、やはり本音を書かねばという著者の気負いがそうさせたのでしょうか。