- 作者: 藤本篤志
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/05/16
- メディア: 新書
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主張は単純で、営業というものは
営業結果 = 営業量 x 営業能力
営業量 = 営業時間 - (意識的怠慢時間+結果的怠慢時間)
営業能力 = 営業知識+営業センス+グランドデザイン力
という式で表される。営業能力というものは一夕一朝で向上するものではないから、営業結果を出すためには営業量を増やそうというもの。営業量のなかで意識的怠慢時間を排除するのは当然なのですが、問題は本人は仕事をしているつもりで実は本来の仕事ではないことに時間を割いている(結果的怠慢時間)場合だよ。。。と続きます。
そこで本書中で目の敵にされているのが「営業日報」です。
結局煎じ詰めると対策は
- 営業日報を営業マンに書かせるのはやめて、営業マネージャーへ毎日30分口頭で報告をさせよ
- 営業マネージャーからはノルマをとりあげて営業マンとの対話とフォローに徹することができるようにせよ
ということですね。
極端な割り切りがむしろ小気味よい。途中「20歳を過ぎた大人はごく一部の例外を除いて成長しない=社員は育成できない」とか「大器晩成というのは、本人にもともと素質があって、これまで適切な場所にいなかっただけ」という、なかなか大きな声では言いにくいことも書いてあります(笑)。まあ、だからこそ営業能力ではなく、営業量で勝負!凡人チームで十分!という主張につながるのですが。
まあ余りにも単純化しすぎているキライはありますが、読むほうもそこは「超整理法」や「人は見た目が9割」とおなじワンアイデア本と割り切ればよいでしょう。
20分程で読める本なので、行き帰りの電車の中などでよむのが良いかもしれません。