Disengagement Report
とあるニュースを読んでいて "Disengagement Report" という表現に出会いました。記事は自動運転に関する話だったのですが、この "Disengagement Report" が何なのか良く分かりませんでした。
Disengamement を辞書で引くと
解放、離脱、遊離、撤退、解約、婚約解消
などと出てきます。
また辞書には
disengagement plan:撤回計画
political disengagement:政党からの離脱
などという例もでていますが、この "disengagement report" は載っていません。
「離脱レポート?」はて、何が何を離脱した報告なのでしょうか。
そこで、 "disengagement report" というフレーズでそのまま検索するとまず以下のページが見つかりました。
Autonomous Vehicle Disengagement Reports 2017
話題も自動運転車(Autonomous Vehicle)に関係するので、これが知りたいものかもしれません。中を見てみると自動運転技術の開発をやっているメーカーの名前がずらずらならんでいて、それぞれのレポートに飛べるようです。
上のリンクを開いたページの冒頭部。カリフォルニア州の「車両管理局」(DMV)のページのようです。
ここで先頭の Baidu USA LLC (中国の「百度」の米国法人)をクリックしてみると ... 以下のようなページが開きます。
"total number of autonomous mode disengagement" などという表現が見えますし、そのあとの記述を見ても、どうやら自動運転試験中に起きた不具合のレポートのようです。
そのような想像はできるのですが、もっと端的に説明しているところがないかなと、別の検索結果を見ていったところ、以下のようなページがありました。
ここを読んでいくと、まさに知りたかった答が書いてありました
The "disengagement reports" (the times an autonomous car was taken over by the human tester)
すなわち「自動運転車が人間のテスターによって介入された回数」に関するレポートだということですね。
結局「自動運転逸脱報告」とでも言うべきでしょうか。英語の方はそれで良いのですが、さらに上のページの続きを読んでいくと
At the top of the list was Waymo, which completed 567,365km (352,544 miles) with 75 cars, and 63 disengagements. That works out at a fairly respectable one disengagement every 9,005km (5,595 miles), which is roughly between a third and half of the average individual's total annual driving distance.
などと書いてありました。Waymo (Googleの自動運転車プロジェクト)の報告では、75台の車両で 56万7365キロを走って、"disengagements" が 63 回起きたという報告です。これは1台あたり9005キロあたり1回の発生率で、米国の平均で考えると個人の年間の平均走行距離の3分の1から半分に相当するもののようです。
つまり年間 2 回から 3 回は人間が引き継がなければならない状況があるということなので、寝たまま移動するのはまだ難しそうですね。