3月9日に石田晴久先生がお亡くなりになりました。
東京大学時代には大型計算機センター長として、慶應義塾大学の村井純らと共に日本におけるUNIX、インターネットの基礎を築いた。またかつてのC言語のリファレンス本であった「The C Programming Language」(通称「K&R」)の日本語版「プログラミング言語C」の訳者としても有名。「プログラミング言語C」をはじめ、UNIX関連の著書、訳書を多数執筆した。
石田晴久 - Wikipedia
私が、それまでの大学院の専攻から進路を変え、ソフトウェアの世界に入ったのは上記の説明にある「プログラミング言語C」の訳本が出版された翌年の 1982 年でした。
プログラミング言語C―UNIX流プログラム書法と作法 (1981年)
ソフトウェアをやってみたくなった理由の一つが UNIX だったのですが、何もわからないまま「UNIX と C は切っても切れない縁らしい」という話を聞いて、この本を買ってみました。
最初に本だけ買ってみたものの、実際に UNIX と C を使ってみるまで、その真価を理解する事はできませんでした。転身を決めてみたものの、一体ちゃんとやって行けるのだろうか、と一瞬不安もよぎりました(笑)*1。
そののち、読み込めば読み込む程味のある本であることに驚嘆した記憶があります。
私も日本における極めて初期の商用 UNIX 技術者として、その著書やユーザーグループの JUS などを通じて、石田先生ともご縁がありました。
謹んでご冥福をお祈り致します。
合掌。
*1:それでも、そのままそちらの方に進んでしまったのですから無謀です