酔眼漂流読書日記

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iPodをつくった男 スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス / 他1冊

iPodをつくった男 スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス (アスキー新書 048)

iPodをつくった男 スティーブ・ジョブズの現場介入型ビジネス (アスキー新書 048)

スティーブ・ジョブス氏は、当初 Apple の創業を担いながら、自分がスカウトしたジョン・スカリーに会社を追われ、数々の苦労を経た後、劇的に Apple への復帰を果たしました。
そのあと iMac, iPod そして iPhone, iPod touch とパーソナルなデジタル生活を激変させる製品を次々に投入し成功を収めてきたことはよく知られている通り。
本書は古くからのアップルウォッチャーである著者の大谷氏が、ステーィブ・ジョブス氏の背景を理解しようとする人向けにまとめた いわば extended profile のような位置付けの本です。このサイズの本(新書)に手際よく様々な話題がまとめられているなと感心しました。
本書では決してジョブズ氏をすぐれた経営者として手放しで褒めているわけではありません。もしジョブズ氏が一度アップルを追放されず、そのまま留まっていたならば、とうの昔にアップルは倒産/消滅していたのかもしれない、という観点を踏まえつつ、ジョブズのビジョンと個性とそれを支える環境がどのように有利に働いて、この場所にたどり着く事ができたのかを公平に記述しようとしています。

また、同じようなテーマを扱ってはいますが、よりビジュアルな以下のような本も出ています。

スティーブ・ジョブズ 偉大なるクリエイティブ・ディレクターの軌跡

スティーブ・ジョブズ 偉大なるクリエイティブ・ディレクターの軌跡

こちらは有名なアップルウォッチャーでもある林信行氏がまとめた、「写真と語録で綴るステーィブ・ジョブス物語」です。
併せて読めば休日の午後だけで「スティーブ・ジョブズ入門」は完璧です(笑)。