酔眼漂流読書日記

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間違いだらけの学習論―なぜ勉強が身につかないか

間違いだらけの学習論―なぜ勉強が身につかないか

間違いだらけの学習論―なぜ勉強が身につかないか

前日ご紹介した「わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)」が文章の読解という範囲に的を絞ったものであったのに対して、この「間違いだらけの学習論―なぜ勉強が身につかないか」は学習過程を注意深く観察することによって、どのようにすれば学習効果を高めることができるのかに対する丁寧な考察を進めています。
この本を読むと、例えばいわゆる「ゆとり教育」というものが間違っているものかというものが良くわかるような気がします。またむやみやたらに「学習者の発見的な考察を重視する」といった側面を強調しすぎるのは、「教育」に対する責任放棄になりかねないということも考えさせられました。
こう書くとまるで文部省批判の本のように響きますが、決してそうではなく、真に知的で刺激的な学習のありかたを考えさせるとても示唆に富んだ稀有な本だと思います。昨日の「わかったつもり 読解力がつかない本当の原因 (光文社新書)」ともども、多くの方にお勧めしたいと思います。