酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

山笑う

今日読んでいる本は「博物館の誕生―町田久成と東京帝室博物館 (岩波新書)」という本なのですが、今回は本の感想ではなく、おまけのしおりに書いてあった言葉をご紹介します。
岩波新書のおまけのしおりには、広辞苑の宣伝を兼ねて、言葉が紹介されているのですが、今回のしおりにかいてあったのが「山笑う」でした。これは木々がいっせいに芽吹き始めたはなやかな春の山をえがいた「季語」です。
本をパラパラとめくっていて、この言葉とふいに出会ったときに、まるで爽やかな新緑の風が本の間から吹き上げてくるような気持ちになりました。
他にも秋は「山粧(よそお)う」、冬は「山眠る」そして夏には「山滴(したた)る」という季語を使うようですね。ちなみに最後のものだけ広辞苑には採られていないそうです。