- 作者: マイケル・ローゼン,クェンティン・ブレイク,谷川俊太郎
- 出版社/メーカー: あかね書房
- 発売日: 2004/12/10
- メディア: 大型本
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本当に大切な人、モノを一度でも失ったことがあれば、この世にはどうしようもない悲しみ、誰にも慰めることのできない悲しみがあることがわかり、またその悲しみはときのなかで少しずつ遠景化させていくしかないこともわかります。
この本で描かれているのは息子を失った男の悲しみですが、この本をどのように受け止めるかは、読み手の経験によるでしょう。ただ「かわいそう」と思う人もいれば「なにもかもが言葉にならない無力感」を追体験する人もいる筈です。昔とても悲しい思いをした人はその描かれた悲しみにむしろ奇妙な懐かしささえ覚えるかもしれません(それもまた人間の不思議さなのですが)。