酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

give short shrift to 〜

müstair

give short shrift to 〜

〜 を軽んじる、〜 にそっけない態度をとる、〜 をあっさりと片付ける 

 shrift というのは、もともとキリスト教の用語で司祭に対する懺悔(ざんげ)や告解(こっかい)を意味します。死ぬ前などに生前の罪を告白して赦しを請うというものですね。

これに short がついたものは「短い懺悔」ということになりますが、意味としては

死刑執行直前に与えられた、短い shrift の時間

を指す表現になります。しかし死刑直前の懺悔が真に心のこもったものにならないこともままあったのでしょう(なにしろ懺悔しようがしまいが、もうすぐ殺されてしまうのですから)。

こうしたことから short shrift

そっけない、気持ちのこもっていない扱い

という意味が生まれたようです。

ということで、give short shrift to 〜 で、「〜に対して素っ気ない態度をとる」という意味になります。これが get short shrift from 〜 になると「〜 から素っ気ない扱いを受ける」という意味になります。

 

Get short shrift - Idioms by The Free Dictionary

If someone or something gets short shrift, they are treated very rudely or given very little attention. (もし何かもしくは誰かが short shrift な扱いを受けたとすれば、それは乱暴な扱いを受けたか、ほとんど注意を払われることがなかったという意味です)

Unfortunately, these proposals are likely to get short shrift from the government.

残念ながら、これらの提案書は政府によって軽くあしらわれてしまうだろう。

なお make short shrift of 〜 になると「〜 を簡単に片付ける」という感じになり、何かに対しての冷たい感情というイメージは引っ込みます。

put off the inevitable

Inevitable

put off the inevitable

避けられないことを先延ばしにする

 inevitable というのは「避けられない、必ず起こる」といった意味の単語です。これに put off (避ける、先延ばしにする)という動詞を付けることで、「避けられないことを先延ばしにする」という意味になります。何しろ「避けられないこと」ですから、「一時的に凌げても結局は避けきれなくなる」という暗黙的な意味が隠れています。

 

用例を検索してみつかったのが以下のサイト:

 

Procrastination is Expensive | Daddy Broke My Heart

 

"Daddy Broke My Heart"という物騒な名前のサイトですが、このサイトは父親によって心を傷付けられた人たちが情報を共有するサイトのようです。

なおページタイトルの

 

Procrastination is Expensive

 

というのは「先延ばしは高価につく」という意味で、記事は独りで悩むこと無く早く専門家のセラピーを受けるべきだという内容です。Procrastination という単語も「先延ばし」という意味です。

この記事の冒頭にある画像の中に put off the inevitable が出てきます。

 

f:id:ardbeg1958:20180809164313p:plain

Don't put off the inevitable, just do it.

というのは

「避けられないことを先延ばしするのはやめよう、ただ行動しよう」

という意味ですね。

 

 

 

 

keep one's powder dry

Underneath the Pier

keep one's powder dry

すぐに行動できるように、準備を怠らない

この powder というのは「火薬」のことで、直訳としては

「すぐに発砲できるように銃の火薬を乾燥させておけ」

という意味です。

ここでの説明には

Be prepared and save your resources until they are needed.

とあります。準備を怠るなという意味とともに、必要なリソースもとっておけという意味もあるようですね。

dry powder という表現もありますが、これは本来の「乾燥粉末」という意味以外に、「すぐに使える手元資金」という意味があるようです。

 

would be remiss not to

Turned around. Days with sketchy Internet connection followed by being smashed at work mean that I have been quite remiss in keeping up with my feed. I'm doing my best to get back over the last week but if you've got something you're proud of I'd apprecia

would be remiss not to 〜

〜しないのは怠慢だ

〜しないわけにはいかない。

remiss というのはそのまま辞書でひくと(英辞郎より

  • 怠慢な、不注意な
  • ぞんざいな、だらしない

という意味になります。

  • As your boss, I would be remiss if I did not bring this data to your attention. : 上司として君にこのデータを与えなかったら私は怠慢ということになるだろう。
  • It was remiss of me not to have mentioned it to you earlier. : そのことをもっと早く申し上げなかったのは私の不注意でした。

このような意味ですので

  •  It would remiss not to 〜 

という表現も普通は「〜しないのは怠慢だ(ぞんざいだ)」といった意味になりそうです。

 

さて、というところで次のような例文に出会いました。

  • I would be remiss not to mention that the software was used for the computer graphics in this film.

さすがにこれを

「この映画の中のCGに、そのソフトウェアが使われていたことに触れないなら私は怠慢だろう」

という翻訳するのは何か変です。自分にツッコミを入れているのでしょうか?(笑)

結局これは 「〜をしないのは怠慢だ」→「〜しないわけにはいかない」といった慣用表現のようです。なのでこの場合は

「この映画の中のCGに、そのソフトウェアが使われていたことに触れないわけにはいかないだろう

 という具合にしておいたほうが良さそうですね。

What is the difference between kid, tween and teen?

Hogwarts Halloween

What is the difference between kid, tween and teen?

kid と tween と teen の違いは何でしょう?大きな目安としては以下のような区分になるようです。tween というのは日本ではあまり耳にしない表現かもしれません。

辞書によっては tween は8歳から12歳くらいと書いてあるものもありますので、それほど厳密なものではありませんね。

もともと kid と teen の間(between)の年齢というのが語源です。まあ論理的に考えれば10代はみな teen だろうという意見もあると思いますが、eleven と twelve は teen が含まれないので teen には入らないのです。

いわゆるティーンエージャー (teenager) はここで言う teen に相当する年代ですね。

  • Baby- 0–1歳
  • Toddler- 1–3歳
  • Kid- 3–9歳
  • Tween- 10–12歳
  • Teen- 13–19歳 
  • Adult/Young Adult- 18歳以上

この分類は以下からの引用です。

https://www.quora.com/What-is-the-difference-between-kid-tween-and-teen