技術空洞 Lost Technical Capabilities (光文社ペーパーバックス)
- 作者: 宮崎琢磨
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/04/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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この本に書かれた細かい事実の真偽はともあれ、あくまでも一般的な傾向として「日本のものづくりの現場」から急速に「つくるよろこび」が失われ、それが結果的にとんがった製品を生み出す原動力をそぎつつあることは事実であるような気がします。
それを苛烈なコスト管理のせいと言って悪者にするのは簡単ですが、そもそも利益が出なければ組織は維持できないのですからコストを可能な限り絞ろうとするのは当然です。その過程で合理化も行われるのですから。
でもその過程で技術的遊びや創意工夫を「無駄」として切り落としてしまうと…みなその矛盾には、全体としては気が付いている筈です。でも目の前の自分の責任範囲からは「無駄」を取り除く努力をせざるを得ない…。
未来を切り拓く新しい哲学が必要とされていますね。