この日誌にもあるように私は日頃ノートブックコンピュータを持ち出張を続けている。バックアップが課題であるのは、以前ここにも書いた通りである。この件について、最近の私のやりかたを少々書いておくことにしよう。
基本的な前提として、モバイルパックをなるべく軽くしたいため、外に居る間は必要最小限のバックアップしかとることはできない。なぜなら Jaz ドライブ等の大容量メディアを持ち歩けばバックアップはより楽にできるだろうが、荷物が重くなりすぎてしまう。ということで、出張中の最低限のバックアップと自宅に戻った際のより広範囲のバックアップはメディアも方法も異なることになる。
まず出張中。具体的には 32M のコンパクトフラッシュメモリを PCMCIA Type2 のアダプタに装着して Dynabook に挿入しディスクとして利用している。このドライブの上にブリーフケースを作成し、出張中にハードディスク上で作成変更したファイルをドロップしておく。あとは適宜ブリーフケースを更新すれば、仕事上必要なファイルのバックアップを最低限行なっておくことは可能だ。スケジュールファイル等もバックアップ対象である。現在 Outlook97 を用いているので Windows のシステムディレクトリの下にある outlook.pst を同様にコンパクトフラッシュ上のブリーフケースにドロップしておく。メールは非常に重要なもの以外はバックアップを行なわない。最初はこのコンパクトフラッシュを DriveSpace で圧縮して使っていたのだが、ドライブレターがずれたときの挙動がおかしかったりするので(外付けのドライブを他にも増設したりすると、簡単にずれる)、程なくそのまま使うことにした。
32M では足りない感じがすることもあるが、例えば80Mのコンパクトフラッシュは結構なお値段でなかなか気軽に手を出せない。ところで 2,3日前の新製品情報によればコンパクトフラッシュメモリと互換性のある340Mのハードディスクドライブを IBM が開発したそうだ。コンパクトフラッシュよりはかなり低価格になりそうということなので、製品化されたら是非購入を検討したいと思っている。
次に事務所に帰ってから。今まで Microsoft のWindows添付バックアップソフトや、ブリーフケース、WinZip、シャイアンのバックアップソフトウェア、Iomega の バックアップユーティリティ、CD-R への一括コピー等を使ってきたが、いずれも使い勝手や速度、信頼性などが今一つだった。例えば、ここで挙げたもののなかでは Iomega のバックアップユーティリティが機能的には一番良いほうだったのだが、バックアップメディアとして Jaz ドライブを決めつけてくるので他のメディアを使いたいときには少々面倒なことになっていたし、Micorosoft のバックアップは途中でハングアップするとインクリメンタルバックアップの振舞いが乱れる。ブリーフケースはコピーの方向を指定できないし、WinZip はファイル名に制限があり、シャイアンのソフトウェアはサーバーのバックアップには向いているのかもしれないが、クライアントを気軽にバックアップするには設定が少々面倒である。
ずっとこれはというものがなかったのだが、最近 Seagate Software のバックアップソフトを使い始めたところ、なかなか快適であることがわかった。このソフトウェアの正式名称は "Seagate Backup Exec Workstation 98" である。価格的にも1万円以下であるので、購入負担が少ない。このソフトの良いところは、設定がわかりやすく簡単で、メディアを選ばず、しかも速いということである。信頼性に関してはまだわからないが、しばらく様子を見てみるつもりだ。