酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

Fri.

打ち合わせで遅くなったため、夕食はファミリーレストランの「さと」。注文すると、ウェイトレスが料理を車内販売のようにワゴンに乗せて運んでくる。合理的と言えば合理的だが。。。

ひょっとして飲茶屋開業を狙っているのかもしれない。

いしいひさいち朝日新聞に連載中の「となりの山田くん」(現在の連載名は「ののちゃん」)を、スタジオジブリもののけ姫を作ったプロダクション)がアニメーション化するというニュースが報道された。発表会見に集まった記者数2000人という数字には驚いた。しかしもっと解せないのは、このニュースをとりあげたテレビ新聞各社とも妙に「楽しみだ」というだけで、持ち上げることしかしないことだった。なおこの映画はディズニーの手で全世界に配給されると言う。

日本の漫画が欧米で受けるのかという話は別にして(一部のSFアニメが受けているのは事実だが)、このプロジェクトに少しでも疑念をさしはさんだマスコミはまだいないのではないか。筆者はそもそも4コマ漫画を映画化すること自体に無理を感じるのだが。しかも、このプロジェクトの制作費が16億円に達すると聞いて気を失いそうになった。確かにセルを使わないフルCGという話題はあるが、投資家のセンスというものはどうなっているのやら。

むろんもと4コマ漫画を映画化した事例は過去にも存在するが(おなじく、いしいひさいち作の「かんばれタブチくん」など)、それを「もののけ姫」と同じレベルで扱うのはどうかと思う。私はいしいひさいちは「バイト君」以来のファンであるが、こうした商業主義のもとに展開し、大量動員をかけるといったスタイルの対極にある内容だと思うのだが。

#補遺:後日朝日新聞に載った記事を読んだところ「いしい」のプロダクションからは「お手並みを見守るしかない。せめてスタジオジブリの最低動員記録を塗り替えないことを祈っている」という冷静なコメントがあった。同感である。