酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

昼間は某納品先のための書類を PDF 化していた。一部は Macintosh の Persuation から書き出したのだが、どうもノートマスターのディフォルト値がおかしくて、一々手で調整しなければならない。夕方6時頃やっと終了。PDF に似た仕掛けは Common Ground を始めとして色々あった筈なのだが、結局 Adobe が PDF で覇権を握ったようである。MacintoshWindows 両方の Acrobat パッケージを購入してあるため、データの交換・印刷は随分楽になった。

午後7時頃家を出て四日市へ。今回は20日の昼に東京で打ち合わせがあるということなので、明日の夜に戻る予定。
家から町田の駅まではタクシーでいったのだが、話好きな運転手が教えてくれた逸話を紹介したい。

この運転手氏はタクシーに移る前は長距離トラックの運転手をしていたそうな。私が仕事で出没している四日市近辺にも来ていたということで、四日市を走る国道23号線は赤信号で止まると、別のトラックに怒られるので、皆信号無視をしているとか。これは10年前位のことで、今はどうなっているかわからないということだが、本当だとすると恐ろしい場所である。

別の話。この運転手氏がタクシーに転業して一番遠くまで行かされそうになったのは相模原から青森(五所川原)までだったそうで、100キロ3万円の概算でも800キロあるから、多分24万円位かかるけどと言うと、お客は9万しかないと言う。それじゃ行けませんよというと、とりあえず行けるところまで行ってくれと言う。宇都宮くらいまでだろうかと言うと、それでも良いということなので、とりあえず東北自動車道へ。この高速道路を走っていると、目の前に東京から青森へ行く高速バスが走っている。お客さんこいつにのりませんか、交渉してあげますよというと、それで良いと言う。バスにくっついてSAに入ったところで、運転手同士が交渉。無事に客はバスへ移った。このバスは都合の良いことに五所川原も通ることになっていたそうな。ここまででタクシー代が5万円程。高速バスは1万円弱だから、あのお客は無事に五所川原へは行けたでしょうとのこと。

四日市に到着したのが23:00頃。ホテル(四日市シティホテルアネックス)にチェックインした後、Bar SAVOY へ。
ここでジントニック(喉の渇きを癒しつつ何を注文するかを考える)、ブッシュミルズモルト16年(バーボン、シェリー、ポルトの三つの樽で寝かしたという逸品。甘めである)、リンクウッド22年(どっしりとした味わい)、アードベグ17年(40度、かなり上品)を飲む。隣にはなにやらにぎやかなカップルがいた。女性の方がどんどんカクテルを注文している。特に詳しいというわけではなく、メニューにあるものを適当にどんどん頼んでいる様子。結構出来上がっているようだ。女性がニコラシカを注文する。これはプランデーを一気飲みする結構ハードなカクテル(?)である。ブランデーを注いだグラスの上にレモンの輪切りを乗せ、その上に更に砂糖を盛る。飲むときにはまずレモンで砂糖を包みながら、果肉の部分と砂糖を一緒に口に入れ、そこへ一気にブランデーを流し込むという、まあ原始的な飲み物である。普通はレモンの皮を残すものなのだが、件の女性は皮を含んで丸ごと口に放り込み、ブランデーを流し込んでいた。

彼女が無事に家に帰れたことを祈るばかりである(まあ彼氏の方がなんとかしたであろうが)。