酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

演技と演出

演技と演出 (講談社現代新書)

演技と演出 (講談社現代新書)

伝えるべき内容(脚本)を、いかに効果的に観客に伝えるのか。それを追求するのが「演出」です。そして演出は観客の心理の動きを巻き込んだ、非常に高度な営みなのです。
この本は平田オリザ氏による『演技と演出」に対する方法論の本です。効果的な演出とは観客の想像力を常に刺激し続けること、難解すぎても平易すぎても効果はあがりません。この話題は、たとえばセミナーなどにもぴったり当てはまるなぁと思いました。自らの反省材料にもなりました。
専門的なセミナーでも参加者の意欲を高めるためには、常時適度な「謎」の提示が必要です。
あまりも明解すぎて、なんのひっかかりもないセミナーというのも、実は効果的でないということがよくわかります。