酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

強く生きる言葉

強く生きる言葉

強く生きる言葉

岡本太郎氏ならではの、「力強いお言葉」の数々。巷に溢れる、ぬるま湯のような自己肯定本(「そのままでいんですよ」、「自然体でいいんですよ」、etc...) などには満足できない人へお勧めしたい本ですね。ツマラナイ拘りや、煮詰まった思考を軽やかに解放してくれる直截で明るくユーモアに溢れた言葉が詰まっています。
まあ岡本太郎氏が言うからこそ説得力があるのかもしれませんけどね。一つ引用しておきましょう

駄目なら駄目人間でいいと思って、
駄目なりに自由に、制約を受けないで生きていく。
そうすれば、何か、
見つけられるチャンスがおのずからひらけてくる。
決意するのだ、よし、駄目になってやろう。
そうすると、もりもりっと力がわいてくる。

思わず頬が緩んでしまいます*1

*1:論理的に考えれば、「駄目になることを力強く決意する」なんて変、とも言えますが、そうした "clever" さからは距離を置いた有無を言わせぬ爽やかさを感じてしまいます