酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

監督不行届

監督不行届 (Feelコミックス)

監督不行届 (Feelコミックス)

「日本のおたく四天王」(本書より)のひとりにしてTVアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の監督でもある庵野秀明氏と、漫画家の安野モヨコ氏は夫婦です。この本は安野モヨコ氏による、オタク夫婦のお間抜けでのほほんとした日常を描いたコミックです。実話をベースにしながらも読者を楽しませる演出が絶妙だと思いました。特に大事件が起きたりするわけではありませんが、閉塞感は微塵もない明るく肩肘をはらない身辺雑記ですね。
最後に収録されている庵野秀明氏のインタビューがまた好感のもてるものでした。お互いの仕事を認め合っている様子も微笑ましいのですが、特に「『エヴァ』で自分が最後まで実現できなかったことが嫁さんのマンガでは実現されていたんです。ホント衝撃でした」というくだりを読んで、安野モヨコ氏のコミックを更にいくつか読んでみようかなと思いました。
実は安野モヨコ氏のコミックは、他に「働きマン(1) (モーニング KC)」しか読んだことしかなかった*1のですが(私にとっては好きな作品ですが)、安野氏のラインナップのなかでは異色の部類に入るようなので、昔の作品にも少し遡ってみようと思った次第。

*1:正確には、現在「イブニング」で連載されている花魁漫画「さくらん」も2話分ほど読みました