酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

戦争のつくりかた

りぼん・ぷろじぇくと (ASIN:4838715439)
きわめて政治的なメッセージが凝縮された本です。この春世間の目が年金不払い、未納騒ぎに向いているうちに、重要な法案が次々に国会を通過しました。マスコミはこのことを知って知らずか、ほとんど報道されることがなかったこれらの法案は、所謂有事にそなえて足固めを進めるためのものです。この本自身は非常に易しい語り口で、その危惧をストレートに述べているだけなのですが、参考文献としてあげられている、各種法案の話を読むと、とても冷静ではいられません。
その内容そのものには、賛否の意見があってもよいと思いますが、ほとんどどさくさまぎれといってもよい勢いで、十分な議論もなしにこれほど重要な「有事法案」が通過していくことに対し、慄然とせずにはいられませんでした。こころのノートの問題といい、この道はいつかきた道。。。とならないのでしょうか。