酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

小林よしのり 目の玉日記

小林よしのり 目の玉日記

小林よしのり 目の玉日記

小林よしのり氏の、壮絶な白内障との闘病記。小林氏が狙ったのは、白内障に関する啓蒙書ではなく、自らの体を張った闘病エンターテイメントでしょうか。最初右目に症状が現れながら、治療することにより漫画家として細かい作業ができなくなることを恐れ、無理を重ねるうちに、やがて左目にも症状が出現します。
最後はほとんど失明状態で緊急入院。結局水晶体を人工レンズと交換する手術を、両眼に対して行うことになります。小林氏はあまりにも長い期間目に障害を抱えたまま生きてきたので、これが手術によって劇的に変化する場面は感動的です(本がその部分だけフルカラーになっている位です(笑))。
私は小林氏の一連の著作にはあまり興味がなかったのですが、この本は純粋に面白いと思いました。