酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

導きの星〈4〉出会いの銀河

導きの星〈4〉出会いの銀河 (ハルキ文庫―ヌーヴェルSFシリーズ)

導きの星〈4〉出会いの銀河 (ハルキ文庫―ヌーヴェルSFシリーズ)

さて、導きの星最終巻では。様々な伏線をなんとか活かして、最後は銀河系全域を巻き込んだ壮大なストーリーになります。まあ読んでいて楽しくはあったのですが、なんとなくこのオチはクラークの「都市と星 (ハヤカワ文庫 SF 271)」や「地球幼年期の終わり (創元推理文庫)」の世界を脱しきれていないような気が(^^;。
アンドロイドのようなパーパソイドという存在が少し面白かったのですが、どちらかといえば「萌え」要素の方の印象が強くて、少し扱いが勿体無い気もしました。とはいえ、これをもっと哲学的な考察にもって行くと、既に全4巻もある内容がますます重たくなって売れないでしょうねぇ。難しいところです。
前にも書いたように人類の文明発展史のパロディとして楽しめますが、それでも少し長すぎると思いました。連載ものとしては良いのかもしれませんね。