- 作者: 吉松隆
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2004/11/23
- メディア: 単行本
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内容は様々な音楽トリビアの塊で、この方面にあまり知識のない私には面白い話が満載です。特にいわゆるクラッシク業界の収益構造は興味深く読むことができました。語り口は地口の多い落語のよう(まあオヤジギャグ的とも言えますが(笑))。
印象に残った逸話の一つ:
ショスタコーヴィチが若い頃、友人と一緒に師であるグラズノフの前でブラームスの交響曲を初見でピアノ連弾したときのこと。初見ということもありうまく演奏できず先生に「すみません、実はこの曲まだ聞いた事がなくて」と言い訳したところ、先生が答えて曰く。「なんて幸せなんだろう。きみたちはこれから、たくさん美しいものに出会えるのだから。私ときたら、もう何もかも知っている。本当につまらないよ」。