酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

スヌーピーたち 50年分のHAPPY BOOK

デリック バング (著), 笹野 洋子 (翻訳)
50年という長きに渡り、ピーナッツは連載されました。驚異的な記録です。日本人には長い間谷川俊太郎氏の翻訳でお馴染みでしたね。そして2000年初頭、シュルツ氏による引退宣言が出され、そのわずか数週間後に私たちはチャーリーブラウンやスヌーピー達の生みの親の訃報に接することになりました。
本書は「ピーナッツ・コレクターズ・クラブ」主要メンバーのバング氏が、ピーナッツ50周年を記念して気合を込めて編集した「データブック」です。本当は連載途中の中締めの積りで編集されたようですが、結果としてはシュルツ氏が亡くなったために総括的な本として仕上がりました。単行本に収録されていない作品もマイクロフィルムから掘り起こし、詳細なデータを積み上げた本書は、ピーナッツファンなら必読でしょう。
たとえば名前のついた登場人物はすべて網羅されて、解説が加えられています。
スヌーピーが何匹兄弟だったかとか、そのうち何匹が実際に漫画に登場したかとか、ルーシーがチャーリーブラウンにラグビーボールを蹴らせようとして失敗させるお馴染みのギャグの言い訳集とか…トリビアの宝庫ですね。