酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

生きると死ぬ

ブリジット・ラベ, ミシェル・ピュエシュ, 高橋 啓 (翻訳) (ASIN:4140808705)
副題が「哲学のおやつ」とあります。もともとはフランスで子供のために書かれた哲学絵本のようです。生きるということは他の命を使っていること、という話から始まり、命の受け継ぎの意味、人間だけが持つと思われている「文化」の受け継ぎの意義、と話は噛んで含めるように進んで行きます。大上段に振りかぶる必要のない、肩の力の抜けた「哲学のおやつ」をこの夏いかがでしょう。
このようなきっかけでも「いのち」について思いを致していれば、最近話題(?)の某産婦人科のような胎児の扱いはしにくかったのかもしれません。もちろん「死体」は単なる物質であるという極めてドライな考えがあることも否定しませんが…