酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

1999/09/04 Sat.

Santa Monica から San Francisco へ移動。O社のK氏も一緒である。月曜日が labor day という休日なので今日から3連休ということになるが、そのせいか色々な場所が混んでいる。飛行機の出発も遅れたが、サンフランシスコについてレンタカーを借りようとして驚いた。今まで見たこともないような人数が列をなしている。ここはディズニーランドかと驚きながらおよそ1時間近くかかって、ようやく受け付けカウンタにたどり着いた。

ここで受け付け係員のお姉さんが、「トーラスワゴンでいい?」と聞くので「もちろん」と答える。指定された145番のロットに行ってみると、どうみても「トーラス」ではない(それどころかフォード製でもない)、トヨタの車が止まっている。しかも車の上には丁寧に、他の人の名前が予約済として表示されているではないか。車のナンバープレートも契約書上に示されているものとは異なっている。このままこの車で出ようと思っても出口で捕まって泥棒扱いされるのは確実である。

とはいえ、もう一度長い列に並びなおす気にもならない。げっそりしながら、ふとロットの中を見渡すと Hertz #1 Club 専用受付カウンタがあるではないか。しかも人が並んでいない。これはいわば特別会員用のカウンタなのだが、非常事態である。そのカウンタに行き、現状を訴えた。

私「いま車を借りたのだが、他の借主の名前が表示されている」

係「それはよくあることだ。気にしなくても良い

私「いや、でも、車もこの契約書にかいてあるものと全然違う」

係「本当か?ちょっと調べさせてくれ」

。。。ここで係員、5分ほどいなくなる。。。

係「確かに間違いだった。申し訳ない。今度は大丈夫だ、あなたの車はロット16番に用意されているフォードセーブルだ」

私「どうもありがとう」

と、丁寧な対応に感謝しつつ16番ロットに向かった。ロットには車が並んでいる

私「... 12,13,14,15 ... あれれ車がない!

びっしり車が並ぶなか、なぜか16番のロットだけが空なのである。書いてもらった指示(契約書をいれた封筒に書いてある)も16番とちゃんと書いてある。まるでコメディ映画のようだ。

私「う〜ん。いったいどうするべきか、これだけ情報が錯綜しているということは、その辺の車を適当に使ってしまってもわからないのではないか」

といった考えが心をよぎる。仕方が無い、先ほどの係員にもう一度事情を説明するかと踵を返しかけたとき、視界の片隅にフォードセーブルが入った。「あれは。。。」近くに寄ってみると、契約書にかかれたナンバープレートがついているではないか。色も車種もあっている。その車が置かれていたのは18番ロットだったのだ。まあこれでいいだろうとの見切りで出発してしまうことにした。出口でも何もいわれなかったので、多分よかったのだろう。

101 を北に向かい、サンフランシスコ市内に入り、宿泊先の Cathedral Hill Hotel にチェックインする。なんだか疲れたので車は使わなくて良い場所に行って食事をしよう、ということで、街に徒歩で出た。流石に9月に入ったサンフランシスコはかなり涼しい。どころか同行のK氏は、「寒い寒い寒い〜」と叫んでいる。私と違って皮下脂肪が少ないのでとても寒いらしい。

凍死するといけないので、食事の前に着るものを調達することにした。GAPの大きな店があったので、そこに入り、セーターや上着等を購入した。

夕食は市中心部にある Marriott ホテルのそばのメキシカンに行こうと考えていたのだが、行ってみると店は潰れていた。もっともその店が入っている建物ごと潰れたらしい。仕方がないので Marriott の向かいにあるイタリアン風のビストロに入ってみたが、あまりおいしくなかった。最初に出てきた野菜のポタージュと、最後のコーヒーはまあまあだったが、メインディッシュが結構悲惨(味の無い肉)であった。所謂食べる不幸だが、アメリカでは食べる不幸に遭遇するのがディフォルトなので、あまり驚かない。

ユニオンスクエアのあたりからほぼ O'Ferrel 通りに沿ってホテルへ帰る。途中怪しい雰囲気の場所もあったが、無事にたどり着いた。