アマゾンの秘密──世界最大のネット書店はいかに日本で成功したか

アマゾンの秘密──世界最大のネット書店はいかに日本で成功したか

アマゾン日本法人立ち上げの最初の段階に関わった当事者の一人である著者が、２年ほどの在籍期間の思い出を綴った本です。全く新しいビジネスを立ち上げようとする過程での苦労話が書かれていて、興味深く読むことができました。
ただ書かれていることが、著者の「個人的な経験」にほぼ限定されていて、エピソードの描写も断片的なので、隔靴掻痒の感じはありますね。当時周りに多くの魅力的な人物が居たようですので、実際にそれらの人物の活躍をもっと書いていただきたかったと思うのですが…まあないものねだりかもしれません（笑）。それにアマゾンがあっという間に大企業化して硬直していく過程も、示唆はされているものの、もっとシビアに書いていただけたらよかったのにと思います。でもまあその辺の話を紡ぐのは、まただれか別の人の役割なのかもしれません。