2chの話題より(http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Aquarius/7075/trainman.html)
id:a2004さんのはてなダイアリーでこの存在を知りました。
実はこれは書籍ではありません。色々と問題を取りざたされることも多い、巨大掲示板「2ちゃんねる」に最近登場した一連の「話題」だそうです。既に「はてな」のキーワードにも登録されている、現代の「おとぎ話」のようです。
プロットとしては単純で「電車で女性を酔漢から助けた、オタクの男性がめでたくその女性と恋人同士になるまで」が、2ヶ月にわたってネットワークの上で「実況」されていきます。掲示板の参加者達は、このオタク男性(=電車男)にあれこれとアドバイスを与え、逡巡を繰り返す電車男を、ときに励まし、ときに叱咤し、それに対する答えにまた皆が議論し、が続いて行きます。
これを手の込んだ冗談だと捉える人もいるでしょうが、事の真贋には目をつぶり時間軸にそって展開した「物語」として受け入れることができれば、全く新しい「文学」(なのか?)の影を認めることができるような気がします。まあ私自身はこのようなものが生み出される社会の力学の方に興味があるのですが。
もちろんこの物語は、意図して生み出されたものではありませんし、大部分の2ちゃんねるの話題はこのように心温まるものからはほど遠い存在ではあります、そうした焦土の上に咲く花だからこそ「美しい」と感じるのかもしれません。また、単に書き流される掲示板があるだけでは、このような物語はただ忘れ去られていくだけです。この場合編集を行った「中の人」と呼ばれる人物の役割も忘れることはできません。
上記リンクの「■ Misson.1 めしどこかたのむ」のリンクがはじまりです。もともとが掲示板の投稿なので、最初はとても読み難く感じると思いますがすぐに慣れることでしょう。