酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

笑う大英帝国―文化としてのユーモア

モンティパイソン的な、自虐的でありながら相手も巻き添えにする、決してお上品とは言えないイギリスのユーモアが好きなら、この本は半ば苦笑しながら読むことができると思います。王族、政治家、旦那と召使い。。。ここには「嘲笑すべき」しっかりとした対象と価値観があるが故に生じているユーモアがあります。
振り返ると、権威も伝統も失った日本人には、こうしたもののズレによってにんまり笑うという楽しみは失われてしまったのかもしれませんね。