酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

必笑小咄のテクニック

必笑小咄のテクニック (集英社新書)

必笑小咄のテクニック (集英社新書)

元ロシア語通訳で、著書も多い米原万里氏による「小咄パターン」の分類と実践の書。取り上げられているのは海外の様々な小咄です。小咄の構成と展開を何種類かに分類し、例を挙げ、ご自身の体験に照らしたエピソードを紹介し(事実は小咄よりも楽し)、読者に練習問題まで示してくれます。
こうかくと、なんだかお勉強のための堅い本に聞こえますが、もちろん読めば楽しい米原節です。
米原氏は癌との辛い闘病中の筈ですが、そのさなかにこの様な本を上梓できる根性には感服します。まあむしろ執筆こそが生きる糧なのかもしれませんけど。