酔眼漂流読書日記

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だれでも天才になれる脳の仕組みと科学的勉強法

だれでも天才になれる脳の仕組みと科学的勉強法

だれでも天才になれる脳の仕組みと科学的勉強法

数日前に池谷氏の「魔法の発音 カタカナ英語」をご紹介しましたが、この本は池谷氏の専門に近い脳科学の知見から、「効率のよい勉強法」を紹介した本です。なんといっても、薄いのが良いですね(笑)。
100ページ足らずのこの本は、人間の記憶の階層を「方式記憶」「知識記憶」「経験記憶」に分類してそれぞれの役割を説明したり、効率的な復習(多からず、少なからず)による記憶定着の方法を提示します。脳の働き方を知って効率よい勉強方法を身に付ければ、単調で苦しい丸暗記から逃れて、多くの時間を「思考」に費やすことができるようになります。
「だれでも天才になれる」というタイトルは、大袈裟な響きですが全くのホラ話でもありません。少なくとも道を究めていくための第一歩として、この本が伝えてくれるちょっとしたコツは値千金だと思います*1
さて、立て続けに本書や「魔法の発音 カタカナ英語」を紹介すると、まるで池谷氏が教育評論家みたいですが、もちろんその本業と本領は本来の脳科学にあります。ご興味のある方は是非「進化しすぎた脳 中高生と語る「大脳生理学」の最前線」や「海馬―脳は疲れない (新潮文庫)」などもお読み下さい。

*1:まあ、私個人の経験からも賛同できる部分が非常に多いので、このように書いているのですが…