酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

銀河ヒッチハイク・ガイド

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

銀河ヒッチハイク・ガイド (河出文庫)

あの "The Hitchhiker's Guide to the Galaxy." が映画化されて、その相乗り企画で同時に新訳が発売になりました。モンティパイソンに憧れていた著者らしく、スラップスティックで、不条理で、シュールなギャグが繰り出されるのですが、一方では SF としての筋も通っているという Geek にはたまらない内容の作品です。
朝主人公がバイパス建設のために自宅を取り壊そうとしている業者とやりあうところから、話ははじまります、そうしているうちに宇宙空間にできるバイパス建設のために地球そのものが破壊されてしまいます。主人公のアーサーは地球に15年間滞在していた宇宙人のフォードに地球から連れ出され、間一髪のところで命拾いをします。そこから珍道中がはじまり、地球の謎がだんだんと解明されていくことになるという大風呂敷ぶりがいっそ痛快です。
ところで、Google の検索機能には電卓機能が組み込まれていて、例えば

5+3

を検索窓に打ち込むと

5 + 3 = 8

といった答えが返ってくるようになっているのですが、試みに

answer to life, the universe and everything

と打ち込んでみると、本書の中に出てくるコンピュータ "Deep Thought" が 750万年かけて計算した上記の問いに対する答えを google があっという間に計算してくれます。 google もユーモアのセンスがありますね。