酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

座敷女

座敷女 (KCデラックス ヤングマガジン)

座敷女 (KCデラックス ヤングマガジン)

梅雨も明けたことですし、ここで一つ怪談コミックを紹介しておきましょう。このコミックスは本当に恐い作品の一つだと思います。いかにもありそうなシチュエーションから始まるが故に恐さもひとしおです。作品を支配しているのは「理不尽」。それゆえに意味を求める現代人には恐怖なのでしょう(XXのタタリといった「意味」を持つ恐怖にはむしろ耐えやすいものです)。
読みながら筒井康隆の「走る取的」を思い出す人もいるかもしれません。恐怖が段々増していくところが相似形です。