酔眼漂流読書日記

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ゲーデルの哲学―不完全性定理と神の存在論

ゲーデルの哲学 (講談社現代新書)

ゲーデルの哲学 (講談社現代新書)

昨日の「世界が変わる現代物理学 (ちくま新書)」とも似かよった科学哲学の問題を考えさせる内容です*1ゲーデルの完全性理論、不完全性理論に関する解説としては、かなりわかりやすいものではないでしょうか。もちろん真の理解からは程遠いものに過ぎないことは承知ですけれど。
本書は単にこの二つの理論を説明するだけではなく、ゲーデルの生涯を通しての研究の履歴や他の研究者との交流、宗教的態度などをも包括的に解説したものです。数式も殆ど出てきませんのでじっくり筋を追っていけば、いわゆる文系の方にも「何が問題だったのか、どのように議論されてきたのか」についての雰囲気は十分掴めるのではないでしょうか。
ホフスタッターやスマリヤンの名著をひも解くのも良いのですが、これらは夏休みの宿題になりそうなヘビーさでもありますので、とある週末に軽い気持ちで入門的に読み進めるには良い本ではないでしょうか(とはいえ、決して内容的には決して軽いものではないのですが)

*1:まあ私の考える哲学なんぞは、極めてナイーブなものに過ぎませんが