酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

検屍官

検屍官 (講談社文庫)

検屍官 (講談社文庫)

実は初めて読んだパトリシア・コーンウェル氏。あまり引っかかることもなくするすると読むことができました。様々な思惑が交錯し、主人公が段々なにを信じれば良いかわからなくなっていく様子がうまく描けていると思いました。話題のミステリーでしたのでもっと重苦しい文体かとも思っていたのですが胃に凭れない文体でしたね(笑)*1
当時としては最先端の計算機システムの話がところどころに挿入されているのですが、私のようなIT業界年寄りには懐かしい話でした。
ミステリーとしての出来は、ちょいとアンフェアかなと思わないでもないですね。色々なネタが出てきた割には、最後があっさりしすぎかもしれません。
それでもシリーズをあと数冊は読んでみようという気になりました。

*1:もちろん翻訳文が、ということですけど