酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

1冊でわかる数学

数学 (〈1冊でわかる〉シリーズ)

数学 (〈1冊でわかる〉シリーズ)

題名に反して、残念ながらこの本を読んでも数学がスイスイわかるようにはなりません。この本を楽しめる位の人ならきっと数学嫌いにはならなかったことでしょう ^^;。それでもこの本は数学の本質であるところの「抽象」というものの効用を繰り返し説いていて、それを理解する人には妥当なものとして読めるようになっています。
要するにこの本は数学を「教える」立場の人にこそ有効活用できる本ということができますね。基本に立ち返り、そもそも何を相手に伝えるべきなのかを再確認するために有用な本だと思います。私も数学を「美しい」と思ったクチですが、その「美しさ」を少しでも多くの人に伝えるための材料として活用できればよいと思います。