酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

気を遣う

日本語と英語に関するあるコミュニティで「『気を遣う』って英語でどういえばいいんですか?」という質問が出ていました。例えば be considerate (about ...'s feeling) とか care for (...'s feeling) といった普通の意見も出ましたが、その中に「そもそも米国には気を遣うという概念がない」という意見を述べる人(米国在住の若い日本人)がいて驚きました。
いくらなんでも言い過ぎでしょう。少しコメントを書いてみたところ、どうやらその人は「気を遣う」の意味を「自分の意見を一方的に押し殺すこと」と思っていたようでした(まぁそれにしたって、米国にも自分の意見を一方的に押し殺さざるを得ない人だって沢山いると思いますけどね)。先日は多くの大学生が「憂える」の意味を「喜ぶ」だと思っているというニュースが話題になりましたが、日本語だけの世界に留まらず、外国語との変換を通して更に誤解が広がっていく可能性を考えると、だんだん気が重くなって来ますね。