酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

The Modern Gaelic-English Dictionary: Specially Recommended for Learners, Containing Pronunciation, Irregular Verb Tables, Grammatical Information, Examples of Idiomatic Usage (Gairm (Series), Leabhar 108.)

Robert C. Owen (ASIN:1871901294)
ゲール語-英語辞書です。ゲール語はご存知のようにケルト民族の言葉でアイルランドスコットランドには最近まで残っていた言葉です。最近はほとんどネイティブスピーカーは失われており、熱心な研究者や愛好家によって保存されている言葉のようですね。
ゲール語を日本人が目にする機会が一番多いのは、たぶんスコッチウィスキーの名前を通してだと思います。Ardbeg, Bowmore, Caol ila, Glenlivet などの名前はみなゲール語由来です。ゲール語はもともと文字を持っていなかったため、ここに示されたアルファベット表記は他言語から借り入れられたものなのです。また当然ケルト民族自身の古い記録には書かれたものはなく、ただ人口に膾炙した伝説の形としてしか残されてきませんでした。
ところでこの辞書を買った動機は単純で、ある Bar で「この言葉の意味はなんでしょうかね?」とバーテンダー氏に、あるボトルのレベルに書かれた単語について質問されたことからでした。そのときはインターネット上を探して、その単語 (Mòine) がゲール語で「ピート」を意味する単語だということまではわかったのですが、その発音まではよくわかりませんでした。ということで、この辞書には発音の情報も載っているということから、アマゾンを通して注文して、やっと発音まで確認することができました。
しばらくは楽しめそうです。