酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

魔術的芸術

アンドレ ブルトン (著)
巌谷 国士 (訳), 谷川 渥 (訳), 鈴木 雅雄 (訳), 星埜 守之 (訳) (ASIN:4309265669)
本の帯に「未知の領域をひらく美術史の革命的転換、シュルレアリスム思想・美学の集大成」「20世紀最大の<<幻の書物>>、待望の普及版」とあります。
1997年に最初の翻訳本が出たときにも買おうかと思ったのですが、3万円ほどの価格にたじろぎ、しばらくうっちゃっておきました。その後2002年に普及版として出たのが、これです。今度は 4000 円以下のお値段なので、まあなんとか手がでたというところ。「魔術的」というキーワードで蒐集された収録作品は、古代エジプト絵画からデ・キリコまで、原始諸民族のオブジェからデュシャンまで、ケルトの象徴文様からエルンスト、タンギーまで、古今のあらゆる芸術の領域から選ばれています。
こう紹介しておいて申し訳ないのですが、個人的には特にシュルレアリスム「思想」への関心が特に高いわけではなく、購入したのも主に収録された図版の美しさに惹かれてのことでした。ということであまり地の文は読まずにもっぱら気になる場所を眺めています(笑)。