酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

現在四日市。今回は仕事の都合で Canon の BJC-80v というプリンタを携行している。一応ポータブルプリンタということで、持ち歩くことが想定されているらしいが、さすがにこのプリンタまでは私のモバイルデイバッグに入らない。着替えの入った鞄に一緒に詰め込んで持ってきた。印字品質は「まあまあ」。イメージ印刷では EPSON の PM シリーズにかなわず、文書印刷では普通のレーザープリンタや ALPS のマイクロドライにかなわない。持ち運ぶということが一番大事なときに選ぶプリンタだろう。ただしこの意見はあくまでも”プリンタ”としてだけ見た場合である。このプリンタには、もう一つのユニークな側面がある。

今回の出張には、先日購入したIS-12というスキャナーカートリッジも持ってきた。このカートリッジは BJC-80v のインクカートリッジの代わりにはめ込むと、プリンタがフルカラースキャナになってしまうという優れものである。昔々 Macintosh のプリンタ ImageWriter 用に同じコンセプトの製品があった。製品名は Thunder Scan。

さてIS-12を BJC に装着し、試しに週刊朝日の記事(縦書き)を2ページ読み込ませてみる。モノは永六輔のエッセイである。解像度は360dpiで白黒2値を指定。このスキャンデータを富士通製のソフト Scan Box に与えて OCR で認識させてみる。驚くべきことに約2500文字のうち認識間違いはたったの5文字。認識率は実に 99.8% である。最近のOCRがここまで優秀だとは思っていなかった。これなら真面目に使ってみる気になる。

と調子に乗って、続いて毎日新聞の夕刊を読ませてみたが、こちらは少し認識率が悪かった。96%程である。これは養老孟司氏の文章で込み入った字が多かったためかと思う。また新聞の地の色も濃いためノイズを拾いやすいようだ。

ところで週刊誌や新聞のページはそのままスキャナに食わせると、先が折れてうまくフィードされない場合が多い。筆者は無印良品で買った「ルーズリーフポケット」に週刊誌から切り取ったページを差込んでスキャンしている。なかなか調子が良い。必要ならそのまま原稿をルーズリーフファイルに保存することもできる。