酔眼漂流読書日記

本と音楽と酒場と言葉

吟行・句会必携

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久しぶりに訪れた近所の書店で、詩歌の棚を眺めているときに目に止まった書籍です。テーマ毎に類似の(というか連想させる)言葉が並び、それらを用いた俳句の例が書かれています。季節ごとに整理された歳時記とは異なり、上の写真にあるように例えば「庭園」という大きな見出の下に様々な連想させる言葉がならんでいます。(*マークが付いている言葉は季語でもあることを示しています)。

「吟行・句会必携」という書名は伊達ではなく、コンパクトで軽い装丁で気軽にカバンの中に入れて持ち歩くことができます。

一種の類語辞典と考えることもできますが、類語辞典と違うのは言葉の説明は書かれていないということです。主に俳句のための発想を得るという目的のためには、言葉で書かれた説明を離れて、言葉そのものの字面や響きを頼りに逍遥するのもまた楽しい体験でしょう。フリガナがふられているのもその目的に沿ったものでしょう。

別に詩作をせずとも、パラパラとめくっているだけで様々な言葉に出会える楽しい書籍です。とりあえず自分のカバンにも入れています。掲載された様々な俳句を読むうちに、朴念仁の私でも何か詠みたくなるかもしれません(笑)。

吟行・句会必携

吟行・句会必携